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概要

LadyTokyo-No213

[13] 2019年3月6日(水) レディ東京 何よりも嬉しいのは、患者さん の幸せを共に喜べること。Q:医師を目指すきっかけは? もともとは医師になるつもりはなく、子どもの頃から図工が大好きな工作少年で、大学も理工学部に進みました。ところが下宿先で出会った医師を目指す友人の影響で3年遅れて医学部に進学することになりました。Q:産婦人科を志望した理由を教えてください。 名古屋大学医学部を卒業し、27歳で医師として救命救急を1年間経験した後に内科へいきました。 そこでは患者の多くが高齢や末期のがんの方でしたが、当時日本の医療ではがんの告知をしておらず、病気のことを一切言えないのが辛かった。産婦人科には以前研修でお世話になった先生に声をかけていただいたことから。偶然ではありましたが、患者さんに「おめでとう」と言える、患者さんの幸せを共に喜べるということ。その喜びは、自分が医師を目指した頃の気持ちを思い出させてくれました。その後勤務を終えて、名古屋大学の産婦人科医局へ戻り研究に従事。不妊症と更年期障害の研究を行いました。この時に医師として何を目指すか固まってきました。 ICSI(顕微授精)との出会い。Q:アメリカで留学をされたとお聞きしました。どのようなものでしたか。 大学で不妊症の研究と外来を続けた後、「一度は本格的な研究がしたい」と、アメリカで体外受精研究の第一人者、ハワード・ジョーンズ博士の元へ留学することにしました。私が留学したのはジョーンズ博士夫妻が中心になって作った、アメリカで最初に体外受精を成功した研究所です。そこで仲間に入れてもらったのは、世界で初めてICSI(顕微授精)でヒトの受精卵を作った、ランツェンドルフ博士のラボでした。彼女は、私がICSIの研究がしたいと申し出たところ、昔使っていた機械や研究に必要な道具を使わせていただくだけでなく、アドバイスもしてくれました。幸い工作少年だった私は、細かい作業が得意で、研究に欠かせない精子を注入するピペット作りがラボで一番上手く、後にランツェンドルフ博士が最初のICSI妊娠例を出した時に使用していたピペットも私が作ったものでした。国内でピペット作りからICSIを行えるドクターは私より他にいなかったと思います。 Q:最先端のICSIの研究には不安はなかったのでしょうか。 正直なところ、卵の中に精子を直接入れる時にはおのずと他のものも細胞内に入ってしまうため、それによって何か異常が生じるのではないかと心配でした。 それもあって、私の研究にはテクニックを向上させる面と、その安全性を検証していく面と、常に2つの柱がありました。今では当たり前のことも、当時は検証を繰り返し、最先端だからこそ試行錯誤しているのだと学びました。ただ顕微授精ができれば良いというのではなく、常に最先端の理想を求めてどんどん改善していくことが当たり前という感覚にも繋がってます。 現在の私のICSIは、アメリカにいた時の研究や実績がベースになっています。 「幸せ配達人」として、 人の役に立つ治療をしたい。Q:帰国後には早くも大舞台が待っていたそうですね。 2年間の留学から帰国して、驚いたのはすでに私のICSIを待っていてくださった患者さんがいたことです。 彼女はすでにあらゆる不妊治療をしていて、ICSIでダメなら子どもを諦めようと決意していたそうです。ヒトの卵を扱ったICSIは初めてのことでしたが、2回目のICSIで彼女は元気な双子の女の子を出産しました。この時、彼女からいただいた手紙には「幸せ配達人」という言葉がありました。自分が研究したことが人の役に立つのだという証明と同時に、その言葉通り「幸せ配達人」の一人として不妊治療専門クリニックを開院する大きなきっかけとなりました。 結果が出る、正しい不妊治療を 広めたい。Q:不妊治療が一般的になるにつれて間違った情報も増えているように思います。 人には聞きづらい内容のため、インターネットで情報を得る人も多いのですが、そうした心理を利用した不妊症ビジネスが横行しているのも事実です。現在日本では、体外受精のできる施設が600以上もあります。体外受精の実施件数は世界最多というのに、体外受精による出生率は世界最低レベル。いかにいい加減な治療がされているか分かります。不確かな情報に踊らされて、大切なお金と時間を無駄にしてしまっている不妊患者さんが多いのは残念です。何より、患者さんの精神的な負担を思うと胸が痛みます。 当クリニックでは、受診される際には必ず勉強会に出席いただくことにしています。それは正しい知識を身につけて欲しいからです。卵と精子の役割や、排卵から受精・出生にいたるまで、正しい知識を身につけた上で不妊症を正しく理解し、我々との信頼関係のもと治療に取り組んでいくことが大切だと思っています。Q:浅田レディースクリニックの治療方針と、今後の展望をお聞かせください。 治療方針はとても明確です。まず痛くないこと。私は痛くないのが医療の原点だと思っています。そのため、各クリニックには麻酔後の休息に必要なベッドを15?36台備え、身体への負担をなるべくかけないようにしています。その上で早く結果を出す事。それも過剰な治療でなく、「通院を少なく、採卵回数も少なく」という効率のよい治療であること。それには高度な技術と設備、スキルのある医師やスタッフが必要になります。体外受精の採卵あたりの受精率は65%と言われる中、当クリニックのICSIでの受精率は85%を越えており、その質は世界一だと思っています。これをより広く安全に行なえるように2006年にはISO9001を取得し、質の高い教育システムによる医師やスタッフの育成にも力を入れております。 患者さんの年齢や個人差によって、その人に合わせた治療戦略を考え、正しいデータに裏付けされたエビデンスレベルの高い治療を行う。そこには今も「そんなことをやっていいのか」という、研究の原点が変わらずあります。だからこそ、当クリニックでは治療の方法や方針も全て私の研究や経験、実績の中で自ら得た確かなものだけを採用しています。 また私が考える体外受精の理想は、人生に一度の採卵で一人だけなく、二人目三人目ができる治療です。こうした最先端のクリニックとしての責任を果たしながら、幸せ配達人の一人として、より多くの方に向けて幸せな赤ちゃんの誕生と、それによる幸せな家庭作りのお手伝いをしていきたいと思っています。顕微授精のゴッドハンドと言われ、最大900人待ちとなることもあった浅田先生の不妊治療。その技術をクリニック内で伝授し、浅田式の顕微授精として確立。また愛知で培ってきた浅田式不妊治療をさらにグレードアップしてより多くの患者さんに広く届けられるよう、2018年5月に第3のクリニックとして、東京・品川にクリニックを開院。浅田レディースクリニックは、最先端の治療を求める不妊患者が後を絶たない。不妊治療のスペシャリストとして前進し続ける理事長、浅田義正先生にお話をお聞きした。浅田式ICSIで幸せを運ぶ最先端の不妊治療浅田義正幸せ配達人医療法人浅田レディースクリニック       理事長浅田レディース品川クリニック〒108-0075 東京都港区港南2-3-13 品川フロントビル3FTEL.03-3472-2203浅田レディース名古屋駅前クリニック〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅4-6-17 名古屋ビルディング3FTEL.052-551-2203浅田レディース勝川クリニック〒486-0931 愛知県春日井市松新町1-4 ルネック5FTEL.0568-35-2203ホームページ https://ivf-asada.jp日時/4月20日(土) 渋谷 13:00~15:10(120分)テーマ「 自然に妊娠はできる? パートナーや    自身のからだの仕組みを知ろう」    13:00~14:30(90分)女性のからだ      14:40~15:10(30分)男性のからだ ※14:40~のみの参加も可詳細・申込み先:http://amh.or.jp セミナーページよりセミナー情報浅田レディースクリニックでは皆様に役に立つセミナーの開催に協力しております。ご夫婦でお気軽に足をお運びください。浅田義正 医療法人 浅田レディースクリニック 理事長1954年愛知県生まれ。名古屋大学医学部卒業、米国でI C S I( 顕微授精)の研究に2年間携わり、帰国後1995年に精巣精子によるICSIで日本初の成功例を出す。その後、2004年に不妊治療専門施設を愛知県春日井市で開院、2010年には名古屋駅前で、2018年には東京品川駅前でも開院。主催/一般社団法人 AMH 普及協会