【特集】オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展

いざ、「視神経の冒険」へ

【特集】オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展

ピエール・ボナール猫と女性 あるいは 餌をねだる猫》1912年頃 油彩、カンバス78×77.5cm オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

 ピエール・ボナール(1867ー1947年)は、19世紀末から20世紀前半にかけてフランスで活躍した画家です。世紀末のパリでナビ派の一員となったボナールは、浮世絵の影響のもと、躍動的かつ装飾的な作品を生み出し「日本かぶれのナビ」の異名を取りました。やがてパリを離れてノルマンディー地方や南フランスの自然に触れ、印象派の画家たちとの交流を通じて、色彩の探究に没頭するようになります。キュビスムやシュルレアリスムといった新しい芸術が次々と誕生した時代にあって、身近な主題を描き続けたボナールは、目にした光景の鮮烈な印象を絵画化するための「視神経の冒険」に身を投じました。思いがけない構図や複雑に響き合う色彩ー目を凝らせば凝らすほど、何気ない情景にひそむ緻密な仕掛けに驚かされます。
 
 本国フランスでは近年ナビ派の画家たちへの評価が高まり、2015年にオルセー美術館で開催されたピエール・ボナール展では51万人が魅了され、2014年のゴッホ展に次ぐ歴代企画展入場者数の第2位を記録しました。本展覧会は、オルセー美術館の豊富なコレクションを中心に、国内外のコレクションのご協力を仰ぎ構成されるボナールの大規模な回顧展です。絵画はもちろん、素描や版画、写真といったさまざまなジャンルを通じて、謎多き画家ボナールの魅力に迫ります。


■ 視神経の冒険 ■

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ピエール・ボナール《ル・カネの食堂》1932年 油彩、カンヴァス 96×100.7cm
オルセー美術館(ル・カネ、ボナール美術館寄託)
  © Musée d'Orsay, Dist. RMN-Grand Palais / Patrice Schmidt / distributed by AMF

 ぼんやりとした印象を与え、構図も遠近感も不可思議なボナールの絵をよく見ると、思いがけない発見があります。目がとらえた形や色がものとして意味をなす以前の「なまの見かた」を絵にする試みを、ボナールは手帖に「絵画、つまり視神経の冒険の転写」と書きつけています。


■ ユビュ王 ■

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ピエール・ボナール《フランス=シャンパーニュ》1891年 多色刷りリトグラフ 78×50cm 川崎市市民ミュージアム


 第一声「くそったれ!」で始まるアルフレッド・ジャリの戯曲『ユビュ王』は、辛辣で卑猥なせりふに満ちた芝居で、当時、大スキャンダルを巻き起こしました。この芝居にインスパイアされたボナールは軽妙洒脱なイラストを描いており、素描家、カリカチュリストとしても才能を存分に発揮しています。

■ 動物 ■

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ピエール・ボナール《白い猫》1894年 油彩、厚紙 51.9×33.5cm オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF


 動物を愛し、猫と4匹の犬を飼っていたボナール。生涯で残した2,300点あまりの絵画のうち700点ほどに動物を描き込んでいます。ジュール・ルナールの『博物誌』の挿絵では、ロバやニワトリ、クジャク、シカ、ウサギといった多種多様な動物を生気あふれるタッチで描き出しています。


■ マルト ■


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ピエール・ボナール《化粧室 あるいは バラ色の化粧室》1914-21年 油彩、カンヴァス 119.5×79cm オルセー美術館 
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF


 1893年、パリの街角でボナールはマルト・ド・メリニーと名乗る少女と出会います。この時ボナールは26歳、マルトは16歳だと彼に告げました。華奢な体つきに紫がかった青い目をした彼女は、やがてボナールの恋人となります。1日に何度も入浴するマルトのために、晩年の家に当時としては贅沢な浴室を備え付けました。ボナールがマルトの本名と実年齢(ボナールより2歳年下)を知ったのは、1925年に2人が正式に結婚したときでした。


■ ジャポニスム ■


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ピエール・ボナール《庭の女性たち》1890-91年 デトランプ、カンヴァスで裏打ちされた紙(4点組装飾パネル) 160.5×48cm(各) オルセー美術館
  © RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF


 ジャポニスムが一世を風靡した19世紀のパリ。ボナールも歌川国貞や国芳、安藤広重の浮世絵を所蔵し、「日本かぶれのナビ」と呼ばれるほど日本美術を愛好していました。屏風を思わせる縦長の構図や、平板な色面構成、遠近表現には、浮世絵からの影響がみられます。



オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展
■会期/9月26日(水)〜12月17日(月)毎週火曜日休館
■時間/10時〜18時(毎週金・土曜日は20時まで)
※ただし9月28日(金)、29日(土)は21時まで ※入場は閉館の30分前まで
■観覧料/一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円、中学生以下無料
■会場/国立新美術館 企画展示室1E(東京メトロ千代田線「乃木坂駅」6出口直結、東京メトロ日比谷線「六本木駅」4a出口徒歩約5分、都営地下鉄大江戸線「六本木駅」7出口から徒歩約4分 http://bonnard2018.exhn.jp


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★申込み締切 8/17(金)12:00まで
※当選者の発表は商品の発送をもってかえさせていただきます。

更新日:2018年7月11日(水)

ピエール・ボナール展
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